ニュージーランド旅行記
2004/12/7〜12/14 

ずっと休みが不定期な仕事をしていたので纏まった休みが取れず、遠方へ旅行する事もなかったのですが。
この度仕事を辞めたので、リフレッシュ旅行と称して母親と二人、ニュージーランドへ行って来ました。
・・・まぁ、『ロード・オブ・ザ・リング』のロケ地に行きたいという、ヲタな目的も多分に含まれるのですがね(笑)。

●12月7日●
初の海外旅行。
何もかもが初めてです。そもそも飛行機に乗った記憶は小学3年生の時の国内便一回のみ。
空港の利用方法がわからない・・・(滝汗)。
かなり緊張しましたが、同行する母は以前に何度か海外旅行してるので、とりあえず頼りにしてひたすら付いて行く事に。
そもそも英語がさっぱりわからない私は「さいとしーいんぐ」の一言だけ覚えておきました。最低。

ともあれ、飛行機に搭乗。約12時間の空の旅。
どきどき。


●12月8日●
ずっと暗い夜の海の上を飛んでいた飛行機が朝日を受ける頃、段々緑の島が見え始め、少しずつ降下していくと羊の群れが見えて来ました。
日本時間より3時間先に進んでいるので、午前9時頃ニュージーランド入国。
農業国なので厳しいチェックを受け、手続き完了。
初日の観光の始まりです(^^)。
ニュージーランドの気候は日本と逆なので、今は初夏。
なのですが、降り立ったオークランドは結構寒かったです・・・。

まずはワイトモ鍾乳洞の土ボタルの見学です。
鍾乳洞の美しい自然のレリーフを見物した後、小さなボートに乗り込み。
「土ボタルは大変繊細で光と音に反応して発光を止めてしまうので、カメラの撮影・おしゃべりは止めてください」との注意事項を聞いて、いざ洞窟中心部へ。
人の顔もわからないくらい真っ暗な中をボートが進んで行き、カーブを曲がったら・・・一面の星空!
いえ、それこそ土ボタルの放つ青緑色の光なのですが、天井を埋め尽くす程の何千という光に感激(^^)。
まるで七夕を見ているような、幻想的な情景でした・・・。
←写真撮れないので絵にしてみました。こんな感じ☆

バスに乗り込み、昼食を挟んでからマオリ文化が残る街、ロトルアへ。
ファカレワレワ地熱渓谷にてぶくぶくと脈打つ泥泉や最高30mも熱湯が迸る間欠泉などを散策。

マオリの伝統彫刻の工房や、ニュージーランドで有名な鳥・キーウィを見て廻りました。
そしてカリフォルニアレッドウッドの森林浴へ。
南半球は木々の成長が北半球より早いらしく、樹齢数年でも物凄い高さに伸びるそうな。
高さ60mを超える巨木が立ち並び、長年降り積もった落葉がやわらかい絨毯のようで、歩いていて心地良かったです。

ホテルに着き、マオリ族の歌と踊りのコンサートを見ながら、マオリの伝統料理ハンギディナーを夕食に頂きました。
とても豪快な踊りで面白かったです(^^)。
夕食後にはポリネシアンスパへ。
12時間の空の旅で疲れた身体を癒せて気持ち良かったです♪


●12月9日●
朝、ロトルア空港から再び空の旅。
一気に南島のクライストチャーチへ。
まずはクライストチャーチ市内観光。
中心部にそびえ立つこの町のシンボル的存在の大聖堂の前で写真をぱしゃぱしゃ撮って。

バスに乗り込んで市内をぐるりと巡り、エイボン川ほとりに建つモナ・ヴェイルというお屋敷へ。
広々とした美しい庭園に色とりどりの花々。
ゆったりとした優雅な景色でした。

バスはクライストチャーチを離れ、一路世界遺産マウントクックへ。
アオラキ(マオリ語)/マウントクック国立公園は19の3000m級の山々が聳え立つ雄大な景色で有名な場所。
中でも最高峰なのがサザン・アルプスの主峰3754mのマウント・クック。
そして、約700km2の公園の総面積のうち40%が氷河に覆われていて、中でもマウントクック東側のタスマン氷河は温帯地方で最大の氷河とか。

ひたすらバスが走る途中、希望者のみのセスナ観光。
私の一番の目的はこれだったので、奮発して母と参加しました(^^)。
セスナが空高く飛び立ち、眼下に美しいミルキーブルーのテカポ湖。
その湖に流れ込むゴドリー川を辿って行くと、マウントクック国立公園上空に入り、太陽の光を浴びて白銀に輝く山々の連なりが見えました。
 
その山々の尾根を越える度に何ともいえない澄んだ水色の光が・・・。
氷河、です。

私、どうしても氷河が見たくて初めての海外旅行先にニュージーランドを選んだのでした。
初めて見る氷河が内包する色はとても美しくて、言葉では言い表せない程の感動で胸いっぱい。
ほんとに嬉しかったです♪

バスに再び乗り込み今夜の宿、ハーミテージホテルへ。
レストランの窓越しに、夕焼けを浴びて朱と薄紫色に染まったマウントクックを眺めながら美味しい夕食を頂いて。
夜、母に誘われてホテルの外に出てみたら。
身震いする程の寒さの中、空を見上げると満天の星!
空に散りばめられた煌く光。
圧巻でした。
母は昔カナダで同じような空を見たそうで、私にも見せたかったそうです(^^)。
一生懸命南十字星を探してみたけど、星が多すぎて良くわからなかったのは残念でした(苦笑)。


●12月10日●
夜中大雨が降って、朝になっても小雨にはなったもののまだ止まず。
足元がぬかるんで歩きにくい中、フッカーバレー半日ハイキング。
山の麓まで行く上級者コースとマウントクックの草花ウォッチングの初心者コース、どちらかを選ぶのだけど。
天気悪いし昨日氷河は見れたので、今日はマウントクックリリーを見る為に初心者コースへ。
ガイドさんに連れられて山の中へ入って行くと、国立公園故のニュージーランド原産の木や植物が生い茂っていて、とても興味深かったです。
ひとつひとつ丁寧に説明をしてくれて、雨天とはいえ楽しかった(^^)。
念願のマウントクックリリーも見れたし♪
清楚な白色の花、かわいかったです。

そうそう、「ここで『ロード・オブ・ザ・リング』のロケしたんだよ〜」ていう丘にも連れて行ってもらいました。
ちょっと嬉しかった(笑)。

昼頃には雨も止み、晴れてきて。
出発する間際、それまでずっと雲がかかっていたマウントクックがくっきりお目見え。
なかなか晴れる事がないらしく、もう見れないと思ってたのでラッキーでした。


バスに乗り込み、マウントクックを後に。
途中、山からタスマン川、そしてプカキ湖に至る水の流れを車窓から見たのですが。
物凄く綺麗なグラデーションに目を奪われました。
氷河から川に至る色は濃灰色で、それが徐々に薄灰色、薄灰茶色、薄茶色、乳白色と変わり。
プカキ湖の辺りで薄水色となり、そしてやわらかなミルキーブルーの湖面となって太陽の光を浴びて輝いていて。
なんて美しいんだろう・・・って母と二人で感激しました(^^)。

ガイドさんの説明では、氷河からの雪解け水が石灰を含む岩を砕いてプカキ湖に流れ込み、底に堆積してこのような色を湛えているとか。
他では見たことのない色。ほんとに来て良かった!

そしてカワラウ川の川べりに立ち寄って、ニュージーランドで生まれた遊戯の見物。
そう、バンジージャンプです。
カワラウ川に架かるこの橋こそ、商業バンジージャンプ発祥の地とか。
約 43 メートル下の川に飛び込む人の姿をただただ唖然と見ておりました・・・。すげぇ怖い(遠)。

夕刻、クイーンズタウンに到着。
山々を背に、真水の波が打ち寄せる不思議なワカティプ湖の湖畔沿いに開けた小さなこの街。
かつてゴールドラッシュ時代にやって来た人たちが、「女王が住むにふさわしい街」とその美しさを誉め称えて、クイーンズタウンと呼ばれるようになったとか。
夕食の後、その美しい景観を見れるというボブズ・ヒルの頂上にゴンドラに乗って上がりました。
街とワカティプ湖、その向こうに広がるサザンアルプスを眺める・・・のは良いのだけど、ちょっと風が強くて正視できなかったのは残念でした。


●12月11日●
早朝クイーンズタウンを出発して、世界遺産ミルフォード・サウンドへ。
ミルフォード・サウンドはフィヨルドランド国立公園内にあり、タスマン海から15キロ内陸まで続いているという広大なフィヨルド。
今回の旅、マウントクックに続くハイライトです♪
クイーンズタウンからバスでひた走る事6時間。
時折休憩を挟んでくれるので、ここぞとばかりに皆アイス食べてました(^^)。
流石乳製品の国。濃厚で美味しかったvv
それでもいい加減、草原&タソック&羊のセットに見飽きた頃、テ・アナウ湖を通り過ぎ。
途中で山々の景色が湖面上に鏡のように映る景色が美しいというので有名なミラー湖を散策して。

徐々に道路の両側に、鬱蒼と生い茂ったシダ植物や多雨林が続くようになって。

ようやくミルフォード・サウンドに到着。
このフィヨルドランド国立公園は、世界で最も雨量の多い地域のひとつでして、一年の八割は雨天という。
そして雨が激しく降ると、岩肌から雨水がいくつもの滝となって流れ落ちるとか。
なのだけど、この日は添乗員さんもびっくりする程の晴天。
滝も確かに流れ落ちているのだけど、ちらほら。
まぁ、土砂降りの中の世界遺産を見るより、太陽の下で見た方が絶対綺麗だし♪

バスを降りてクルーズ船に乗り換え。
中で軽く昼食を頂いた後、各々好きなように船の中を移動。
せっかくなので母と二人、デッキに出てみました。
氷河に侵食されて深いU字形の谷が形成され、そこに氷河が後退して海水が入り込んでできたこの地は、1200m以上もの断崖絶壁に囲まれていて。
圧倒的な大自然の姿がそこにありました。
 
落差160mもある大きなボウエン滝をはじめ、約1万4千年前に岩が氷河によって押し出されたときに形成された崖表面の横筋、座ったライオンの形に似ていることからザ・ライオンの名で知られるキンバリー山などを見上げ。
その最中、野生のアザラシが日向ぼっこする姿を眺め。
そして外海の向こうにイルカが泳いでいないか眼を凝らして探して。
・・・あっという間の1時間45分のクルージングでした。
目に映るものすべてが興味深くて。
晴れ渡る空と瑞々しい緑のフィヨルド、そして緑の内海と青の外海。
自然な色彩のグラデーションと壮大な景観。
めちゃくちゃ満喫♪
母はここが一番お気に入りになったようでした(^^)。

再びバスに乗り込み、道端に咲き誇るマウントクック・リリーに驚きつつ、復路。
クイーンズタウンのホテルでシーフードのディナーを頂いて。
部屋からワカティプ湖を眺めながら休んだのでした。


●12月12日●
クイーンズタウンを出発し、途中アロータウンへ。
1862年にアロー川で金が発見されたことから、その後のゴールドラッシュに沸いた町。
その頃の名残を残した町並みで、西部劇風な建物(今ではお土産物屋さん)が続いていて。

川べりにはルピナスの花が一面に咲き誇っていて、とても綺麗でした(^^)。

更にテカポ湖畔に佇む小さな教会、「善き羊飼いの教会」へ。
薄暗い教会の祭壇前の小さな窓から外を覗くと、美しいミルキーブルーのテカポ湖とその向こうにサザン・アルプスの山々が広がって見えて。
厳かながら美しい景観に見とれました。
 

付近で昼食に美味しいサーモン丼を頂いて。
・・・久し振りの米だった上、ヅケとの二段重ねで格別でした(笑)。
再びバスに乗り込んで二度目のクライストチャーチに到着。
夜景の大聖堂を眺めながら、ゆったり部屋でくつろいだのでした。

そうそう、この日念願の羊毛製品購入したのでした。
ニュージーランド三日目くらいに立ち寄ったお土産屋さんで見つけて。
その時は悩んで止めたのだけど、でもやっぱり欲しい!
それからあちこち探してて今日発見♪
母が「ほんとに買うの?」と何度も聞いてきましたが、ほんとに買うのです。
こちら。
脚を引くと「めぇ〜〜〜」と鳴くのです。
らぶりvv


●12月13日●
朝、クライストチャーチ発の飛行機に乗り込み、再び北島・オークランドへ。
空港に着いたらバスに乗り込み、オークランド市内観光。
標高196Mの死火山の火口跡であるマウント・イーデンに登ってオークランド市街を眺めたり、ランドマークであるスカイタワー、お洒落な街並みのパーネルロードを車窓で通ったり。

時間にちょっと余裕があった為、サービスで街のシンボルでもあるハーバーブリッジも往復してくれて、色鮮やかなヨットがたくさん停泊している様子も見物できました。

昼食の後はフリータイム。
ぎっしり予定が詰まったツアーだった為、今日中に家族・友人へのお土産を買わなければ。
父にポッサムセーター、兄に帽子、そしてマヌカハニーやバター、ワイン等を購入。
あと、自分たちの記念品として、母と二人お揃いで貝のアクセサリーを買いました。
私はネックレス、母はピアス。七色に光って綺麗だったのですvv
ちなみにセーターの毛に使われているポッサム、オーストラリアから持ち込まれた有袋類の小動物なのだけど。
ニュージーランドでは異常な繁殖をみせてキーウィなどを殺してしまうからと、害動物として駆除されていて。
だけどお隣のオーストラリアでは保護動物になっているという・・・。
むしろ全部オーストラリアに送り返してしまえば?と思うけど、なかなか知恵が働く困ったヤツらなようですね。

ニュージーランドでの最後の食事は鉄板焼。
食材を放り投げたり調味料の缶でお手玉したり、いろんなショーを見せながら目の前で焼いてくれて、熱々のシーフードを頂きました。
夜になるとスカイタワーがライトアップされていて、とても綺麗でした♪

ホテルの部屋に戻り、一生懸命荷造り。
羊のぬいぐるみがスーツケースの4分の1を占めたのは・・・まぁ、ちょっと予想外だったけどね(遠)。
また長い空の旅となるので、翌日に備えてバスタブにお湯を張り、ゆっくり疲れをとって早めの就寝となったのでした。


●12月14日●
一路日本へ12時間空の旅。
初めての海外、ニュージーランド旅行の思い出を胸に、帰国。
大自然に触れた一時は、かけがえのない思い出になりました。
それに、AM10時になってもまだ日が沈まないという環境に身を置いたのは初めてで、しかもその太陽の光の激しさに圧倒されるというのは、興味深く良い経験でした。
ほんと、常にグラサンしていたのだけど一回試しにちらっと見てみたら、大きな火の玉が浮かんでて目が焼けるかと思ったもん。
あと、ついでに言うと、ホテルのランクアップをしたので部屋でくつろげたのが良かった。
部屋は綺麗だしお風呂は広いし、眺めも最高でした♪
母と二人、楽しい旅行ができて満足です(^^)。


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